今回紹介するのは「サクラ大戦 ~熱き血潮に~」です。サターン版のリメイクとしてPS2で発売されました。基本的にはサターン版とほとんど変わりません。2019年にはサクラ大戦の新作がゲーム&アニメで登場しましたが、改めて初代サクラ大戦の魅力を紹介したいと思います。
・太正時代と蒸気機関と乙女が繰り広げる物語
時は太正(大正ではない)、帝都物語を彷彿とさせるような世界観。帝都を脅かす悪の組織、黒之巣会と戦うための秘密部隊、帝国華激団の隊長海軍少尉大神一郎が主人公です。大神少尉以外の華激団(華組)の隊員は全員女性。どの隊員も実に個性的な魅力溢れる乙女達。華組の隊員は光武と呼べれる蒸気機関を用いたロボットに乗って黒之巣会と戦います。アニメを意識した作りで一話終わるたびに毎回次回予告が入ります。この予告の出来が良くて、予告を見ればついつい次の話も遊んでしまい、辞め時を見失ってしまうほどです。
・ゲームの基本概要
ゲームは帝国歌劇団内を歩き回り、隊員との交流を深めていくアドベンチャーパートと、黒之巣会との戦闘パートに分かれています。アドベンチャーパートで交流度合いが高まると、戦闘パートでの隊員の能力値が上昇して、より有利に戦闘を進められます。と言っても、別に能力値が向上していなくても、戦闘で詰まるということはありません。このゲームの本編はやはり隊員とのアドベンチャーパートにあります。
帝国歌劇団のメンバーは、神宮寺さくら、神崎すみれ、アイリス、李紅蘭、マリア・タチバナ、桐島カンナ、それに操作キャラとなる隊長の大神一郎の7人。ほかには司令の米田中将と副指令の藤枝あやめ、さくら達のサポートをしてくれる3人娘(かすみ、ゆり、つばき)。みーんな個性的かつ愛おしい人達です。
・ゲームの要は花組メンバーの魅力
やっぱりこのゲームの魅力は花組メンバーでしょう。自分の好みと仲良くするために必死にアドベンチャーパートの選択肢に思考を巡らせる。さくらやアイリスと仲良くなるのは簡単ですが、それ以外のメンバーは意外と手ごわい。さくらやアイリスは単純な選択肢でバリバリ好感度を上げさせてくれますが、同じ調子でほかのメンバーに接すると中々好感度が上がりません。そこでヤキモキするのもまたこのゲームの魅力の一つです。
もちろん、攻略サイトを見れば簡単ですが発売当時はそんなもんありませんし、攻略サイトがあふれる現代でも、ここは己の直感を信じて選択肢を選んだほうがよりゲームを楽しめます。
実は私は発売当時はこのゲームを遊んでいません。当時はテレビCMバンバン流してましたし、広井王子とあかほりさとるのコンビ、音楽は田中浩平、アニメファンなら気になる布陣です。面白そうだなと思いつつも、当時の私はサターンを持っておらず、サクラ大戦の世界と触れたのはあかほりさとる氏の小説がきっかけでした。サクラ大戦前夜、花組メンバーが終結する前を描いた作品でこれが素晴らしく面白かった。
・私の大好きなメンバー紹介
神宮寺さくら
破邪の血統真宮寺家の女の子。ドジっ子だけども、真面目で何事にも一生懸命。仙台から帝都に出てきた彼女は当然お芝居の経験なんてありません。それでもひたむきに持ち前のガッツで芝居と向き合います。性格的にはありきたりなのかもしれませんが、サクラ大戦で最初に遊んだユーザーが思わず最愛の人に選んでしまうストレートな魅力があります。あの和服の可愛らしさからは誰も逃れられません。
マリア・タチバナ
元はレジスタンスとして内戦に参加していた革命闘志。戦場を駆け回る姿からついた呼び名はクワッサリー(火食い鳥)。革命闘志だった頃に尊敬していた隊長と悲しい別れを経験しています。その後彼女は自暴自棄になり、金のためには殺しもする用心棒稼業を始めます。この辺のことはゲーム内ではあまり詳しく語られず、サクラ大戦前夜で詳しく語られています。私はこの話を読んだからこそ彼女のことが大好きなんです。常に冷静沈着でいい加減なことを言うと、すぐに厳しい叱責を飛ばしてきて好感度を上げるのは中々難しいのですが、そこがまた彼女の魅力でもあります。
神崎すみれ
日本屈指の巨大財閥神崎重工の社長を父親に、元銀幕のトップスターを母親に持つ、筋金入りのお嬢様。さらには一人娘ということもあって、プライドが高くて扱いに困ることもあるのですが、実際すごい人だし、綺麗だし、色気もあるし、全部許せます。プライドはたゆまぬ努力の裏付けでもありますからね、彼女は常に神崎すみれとして恥じることのない自分であるための努力を続けています。そうかと思えば、華組メンバーの桐島カンナとは常に漫才のようなやりとりをしていて、完璧なだけではない一面もちゃんと持ち合わせています。
李紅蘭
チャイナドレスとメガネがトレードマークの中華美人。何故か関西弁。機械がとにかく大好きで、光武の設計者でもあり、メンテナンス担当。とっても明るくて、いつも何か発明して、そして爆発させます。とにかく機械が好きで、人よりも機械に愛情を注いでしまうそんな女の子。いつでも明るく、人を楽しませることが大好き。そんな彼女は実は悲しい過去を背負っています。これはゲーム内ではあまり語られず、サクラ大戦前夜の中でばっり語られています。これを読めば彼女のことをご割り増しで好きになること間違いなしです。
・まとめ
サクラ大戦はセガサターンで発売されたゲームを皮切りに、小説、アニメ、舞台、とその活動の場を広げていきます。特に、舞台の勢いは凄まじくサクラ大戦歌謡ショーとして長く愛され続けます。当時はメディアミックスなんて言葉で表現されてましたね。そして、2019年には新サクラ大戦として新作が発売され、アニメ化もされました。これだけ長く愛され続けているサクラ大戦のゲームの第一作目。王道を丁寧にのお手本のような作品だと思います。その面白さは2020年に遊んでも全く変わりがないので、遊んだことがない人は是非遊んでほしいと思います。
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